警備スタッフの管理にお困りなら|おすすめの管理方法とポイント

2021年10月8日

近年、治安情勢の悪化などにより、警備業の需要は年々増えています。それに伴い警備スタッフの人数も増加の一途をたどっており、一般社団法人全国警備業協会によると、この20年ほどの間に警備スタッフの人数は倍近くまで増加している状況です。

しかしそのような状況の中、多くの警備会社では少数の内勤者で多くの警備スタッフを管理しているのが現状です。さらに昨今の人材不足も相まって、内勤者の負担は増える一方です。

そこで本記事では、警備スタッフの管理が大変な理由を分析した上で、警備業向け管理システムを使うことのメリットをご説明します。

警備スタッフの管理が大変な理由

まずはじめに警備スタッフの管理が大変な理由を分析します。その理由は大きく分けて次の2つの点に分けられます。

人数が多く、業務内容がバラバラ

警備スタッフの管理が大変な理由の一つ目は「スタッフの人数が多い上に業務内容もバラバラである」という点です。

一つの警備会社が複数の現場を抱えていることが多い上、一つの現場の中でも多くの警備スタッフが動いていることも少なくありません。そのため警備会社の管制は、少数の内勤者で多数の警備スタッフを管理しなくてはならない状況になっています。さらにそれぞれの警備スタッフが全員同じ業務をしているわけではないという点も、大変な理由になります。

よく知られているように警備業務は警備業法で次のような業務内容に大別されています。

  • 1号業務 施設警備、巡回警備、保安警備、空港保安警備、機械警備
  • 2号業務 交通誘導警備、雑踏警備
  • 3号業務 貴重品運搬警備、核燃料物質等危険物運搬警備
  • 4号業務 身辺警備(ボディーガード)

このうち1号業務が全体の50%を占めていますが、1号業務だけとってみても業務内容は多岐にわたります。例えば契約している施設の巡回だけをするのか、開閉館管理や鍵の管理までを行うのか、一つの施設に常駐して業務を行うのか、複数の施設を車両などで定期的に巡回して業務を行うのか、対象施設は公共施設なのか個人宅なのか、機械警備のように高い専門性が要求される業務なのか等、挙げればきりがないほどです。

このように多くの警備スタッフが多くの現場でバラバラの業務内容を担当しており、それらすべてを少数の管制が管理しているため。負担が大きいのだと言えます。

出勤は警備する場所であり警備会社への出社がないため

警備スタッフの管理が大変な理由の二つ目は「管理する側の警備会社に警備スタッフが出社しない」という点です。

多くの業界では自分の会社に出勤したときと、退勤するときにタイムカードを打刻しますし、毎日その場で顔を合わせている自社の上司から仕事の指示を受けるのが一般的です。派遣社員や出向したり常駐したりしている場合でも、タイムカードは派遣先や常駐先のものを使って管理していることが多いでしょう。

しかし警備業はほとんどの場合、警備する場所に出勤してそこで業務の指示を受けます。それにもかかわらず、一般的な会社でタイムカード打刻にあたる上番報告と下番報告は、警備会社に電話で行うことが多いのです。つまり管制は警備スタッフと直接顔を合わせる機会はほとんどないものの、その管理を電話等で行わなければならないという特殊な事情があります。

このように出勤が現場への直行直帰を基本としており、管理する側である警備会社へ警備スタッフが出社しないため管理が難しくなっています。

おすすめの警備スタッフの管理方法とポイントは?

前章で分析したように多くの警備スタッフがバラバラの業務内容を担っており、かつ警備会社ではなく警備する場所への直行直帰となっている場合、どのように警備スタッフを管理するのが理想的なのでしょうか。

おすすめの警備スタッフの管理方法は「警備業向けの管理システムを利用すること」です。さらにそのシステムを導入する上でポイントとなるのが、クラウド型のシステムを利用することです。

警備業向け管理システムを利用しよう

まず警備スタッフを管理できる「警備業向け管理システム」とは一体どのようなものなのでしょうか。簡単に言うと、警備業に特化した業務管理システムで、管制の仕事を一気に楽にしてくれるツールであると言えます。

一例になりますが、警備業向け管理システムでできることとして、次のような業務が挙げられます。

  • 警備スタッフのプロフィール管理
  • 案件管理
  • 警備スタッフの配置
  • 上番、下番報告などの勤怠関連の管理
  • 給与計算、支払関連の管理

システムによっては、警備スタッフの募集段階から同じシステムを利用して、警備スタッフを管理できるものもあります。さらに警備スタッフの管理に留まらず、顧客への請求関連業務、顧客の与信状況、戦略会議用のあらゆる統計資料の作成に至るまで、警備業の管理にかかわるあらゆる業務をカバーするシステムもあります。

ポイントはクラウド型の管理システムを選ぶこと

警備スタッフを管理するためのシステムを選ぶ際にポイントとなるのが、クラウド型の管理システムを選ぶことです。管理システムは大きく分けて、オンプレミス型とクラウド型の2種類があります。

オンプレミス型とは従来型の情報システムの運用方法で、自社施設内にサーバー機器などを設置する方法です。例えば、業務用のパソコンに専用のソフトウェアをインストールし、そのパソコン内に情報を蓄積して利用するのはオンプレミス型です。

一方のクラウド型とは、インターネットの高速化やコンピュータの仮想化技術の向上に伴って現在多くの企業に普及している運用方法です。ネットワーク上にあるデータを、ネットワークを介して操作することができるため、自社にサーバー機器を置く必要がありません。

警備スタッフを管理するシステムにクラウド型を選ぶのがよい理由は、次のようなことが挙げられます。

  • 初期費用を抑えられる
    クラウド型はサーバー構築の必要がないため、オンプレミス型と比べて導入費がほとんどかかりません。
  • ランニングコストが見通しやすい
    オンプレミス型は自社でサーバやシステムを保有しているので、何か問題が発生すればその都度、運用費用をかけなくてはなりませんが、クラウド型はサービスを提供している企業にユーザー数や月額などでの定額料金を支払えばよく、ランニングコストが見通しやすくなります。
  • 導入期間が短く、トライアルができる
    クラウド型はシステム構築期間や導入準備期間などが必要ありません。また一定期間の無料トライアルなどで管理システムが自社に合うか試してから導入できます。
  • サポートサービスがある
    法改正などがあった場合、オンプレミス型は自社のシステム部門などがその都度対応しなければなりませんが、クラウド型はサービスを提供する企業の方で法改正に対応してシステムの変更をしてくれるので手間がかかりません。

また運用方法や操作方法、他のシステムとの連携や自社特有のカスタマイズについて相談に乗ってくれるなどサポートが充実している提供企業もあります。

警備業向け管理システムでスタッフ管理すると?

それでは警備スタッフを警備業向け管理システムで管理すると、どのようなメリットが生まれるのか具体的に見ていきましょう。

ペーパーレスでコスト削減、オフィスのスペースも縮小できる

一つ目のメリットは、ペーパレスでコスト削減ができ、オフィスのスペースも縮小できるということです。クラウド型の警備業向け管理システムでスタッフを管理すると、今までペーパーで管理してきたスタッフの情報のファイルや書類の束がなくなります。

それは紙やインク代の削減はもちろんのこと、それらのペーパーを保管していたスペース分があくということにつながります。ペーパーレスが進むことで、ファイルの保管場所に無駄な賃料を支払う必要がなくなるのです。

上下番管理や給与計算も簡単

二つ目のメリットは、警備スタッフの上下番管理や給与計算が簡単になることです。まず警備スタッフの上下番報告をシステムで行えば、管制官がスタッフから電話報告を受ける必要がなくなり、管制の負担を減らしたり人件費を削減したりすることができます。

さらに業務の開始時刻と終了時刻が記録されるので、そのデータを利用して各スタッフの給与計算を自動的にすることができます。早朝や深夜の割増賃金や、契約方法やスタッフによって異なる時給なども踏まえて、すべてシステムが自動的に計算してくれるので、手計算で生じるようなミスを回避することもできます。

内勤者の負担軽減、テレワーク導入も可能

三つ目のメリットは、内勤者の負担が軽減され、テレワーク導入も可能になるということです。

前述したように従来の警備スタッフの管理においては、上下番管理が電話報告が主流だったため、内勤者は必ず警備会社で電話を受けなければなりませんでした。管理システムで警備スタッフの上下番管理をするようにすれば、電話のために出勤しなくてもよくなり、テレワークを導入してシステム上で上下番の確認ができますそうなれば上番報告と下番報告の時間が重なるピーク時間帯の電話混雑とも無縁になり、内勤者の負担を大幅に軽減できるでしょう。

警備スタッフの管理にお困りなら「GUARD EXPRESS」

現在、警備会社で警備スタッフの管理を担当されている方はぜひ警備業向け管理システムの「GUARD EXPRESS(ガードエクスプレス)」の導入をご検討ください。

「GUARD EXPRESS」は、クラウド型の警備業向け業務管理システムです。募集採用クラウドサービス「ENTRY」、警備業向け就業クラウドサービス「NEO」、クライアント向け業務クラウドサービス「PARTNER」と連携させることで、警備スタッフの管理にかかわるあらゆる業務をすべてクラウドで一元管理できます。

警備スタッフの情報は「ENTRY」で応募したデータから「GUARD EXPRESS」の警備員マスタに登録されるので、スタッフ全員の履歴書の保管も必要なくなり、ペーパーレスを推進できます。警備スタッフ側でも「NEO」を通じて自分のプロフィール情報を常に最新のものに更新することができ、内勤者に伝えてわざわざ履歴書を修正してもらうような手間もかかりません。

上下番管理は警備スタッフが自分のスマートフォンなどから「NEO」のアプリを起動して、システム上で行えます。内勤者は電話対応に追われることなく「GUARD EXPRESS」の上下番管理の報告をチェックして、何か問題があったときのみ対応すればよいので業務に余裕が生まれます。

スタッフから報告された上下番は、「PARTNER」を通じて顧客に勤怠承認をしてもらうことができます。申請された打刻時間だけでなく、電子申請された画像の確認もできるので、そこで顧客に承認された勤怠実績のみを取り込むことができます。顧客側もシステム上で承認作業ができるため、業務の負担を軽減できて喜ばれるでしょう。

承認された勤怠データは、そのまま自動的に給与計算処理に流し込めます。「GUARD EXPRESS」は、警備スタッフによって異なる日払や週払、月払などの支払形態に柔軟に対応しています。支払形態ごとに警備スタッフをグループ分けしたり、抽出したりできるので管理が格段に楽になるでしょう。支給・控除金額の算出もさまざまに設定でき、自社の勤務条件に応じた設定をしておけば、それも自動計算されるので、計算に伴う人的ミスを防ぐことができます。警備スタッフは「NEO」を通じて、いつでも支払照会をしたり、給与明細や賞与明細を確認できます。

警備会社は明細の印刷コストや発送までの作業コスト、郵送コストなどを削減できますし、警備スタッフも自分が必要なときに必要な書類だけを閲覧したり、出力したりできるので、双方にとって大きなメリットとなります

「GUARD EXPRESS」は「現状維持は後退」という意識を持って、継続的なシステムのブラッシュアップを行っています。追加費用なしでの法令改正への対応はもちろん、お客様の声を反映して使いやすいシステムへと進化しています。

GUARD EXPRESS(ガードエクスプレス)の詳細はこちら

システム活用で警備スタッフ管理も簡単に

警備業向け管理システムを活用することで、警備スタッフの管理が驚くほど楽に簡単になることがお分かりいただけたのではないでしょうか。

働き方改革の推進や感染症対策などで、テレワークがさらに進むと思われます。今から管理システムを導入しておけば、警備会社でも少ない人数の内勤者でテレワークを推進できます。

手入力やそれに伴うチェック作業、ピーク時間帯の電話対応などの業務から解放され、警備スタッフへのフォローなど今まで手の届かなかった部分にマンパワーを割くことができれば、警備スタッフからの満足度が上がり御社の業績アップにもつながっていくことでしょう。