警備業の課題は山積み!具体的な解決方法は?

世の中のさまざまな施設に私たちの安全を守ってくれている警備員の方々がいます。

その警備員を配置している警備会社では、警備業特有の課題が山積みです。

こちらの記事では警備会社の経営者やそこで働く方に向けて、警備業が抱える課題やその解決方法について具体的にご紹介していきましょう。

警備業で起こる大きな課題

昨今、警備業では大きな課題がさまざま起きています。

それは具体的にどのような課題なのか、見ていきましょう。

慢性的な人材不足

警備業に起こる1つ目の大きな課題は「慢性的な人材不足」です。

その理由は求人数に対して、応募してくる求職者が慢性的に少ないからでしょう。

なぜ少ないのかというと、警備業は肉体労働のイメージが強いということが一つあります。

警備業といってもさまざまな配置先があり、警備室に控えて監視カメラの確認や関係者の出入りを確認するだけのような体力を使わない仕事もあります。

しかし警備業の多くは立ちっぱなしで、炎天下や悪天候の中で交通整理をしたり、大きな施設の中を巡回するために歩き続けなければならなかったりと体力勝負のことがほとんどです。

また、不審な人が居たら声をかける必要があるため危険な仕事という印象もあります。

多くの人がイメージする警備業は、後者の体力仕事や危険な仕事のため、警備業に就きたいと思う人は少ないのでしょう。

警備業は勤務形態もシフトで夜勤があったり土日出勤があるため、世間と生活時間帯が異なることから避ける人もいます。

夜勤の場合は仮眠時間があるとはいえ、体力的に不安を感じる人はいるでしょう。

昼勤務と夜勤務を交代して行う警備業の場合、生活が不規則になることを懸念する人もいます。

これらのことから、警備業に就こうとする人は少なく慢性的な人材不足におちいっているのです。

教育時間が足りない

警備業に起こる2つ目の大きな課題は「教育時間が足りない」ことです。

前述した通り、警備業は慢性的な人材不足が課題となっています。

しかし、新人が入社すると未経験の場合は20時間以上、現職の場合は年度ごとに10時間以上の教育が義務付けられているためすぐに現場に配置することができません。

これは正社員、契約社員やアルバイトなどの雇用形態に関わらず、警備業法で「警備員教育(新任/現任教育)」の実施が定められているためです。

その教育は警備員指導教育責任者という、国家資格を持つ者が担当するという決まりもあります。

そのため新人が入社しても、教育時間が足りないという悪循環におちいってしまうでしょう。

現場のこういった苦労から、令和元年8月30日付けで警備業法施行規則の一部を改正する内閣府令等が制定、施行されました。

内容は、新人の教育時間の短縮、現任の教育時間の短縮です。

しかし、慢性的な人材不足が課題となっている警備業では、改正されても教育時間が足りないことは引き続き課題となっています。

労務管理が複雑

警備業に起こる3つ目の大きな課題は「労務管理が複雑」ということです。

昨今DX(デジタルトランスフォーメーション)が推進され、警備業も進めていかなければなりません。

しかし、警備業における労務管理の業務はアナログで煩雑な作業が多いため、DX(デジタルトランスフォーメーション)を進めていくことは後回しにされがちです。

大きな警備会社になればなるほど、雇用している警備員の数や契約している警備先が増えていくので、労務管理の業務は比例して増加していきます。

労務管理では警備員の個人情報やシフト管理、給料の支払いといった業務や警備先との契約管理、会計処理など多岐に渡ります。

警備員の持っている資格や役職によって支給される手当がそれぞれ異なり、給与計算が大変ということもあるでしょう。

また、会社員と違い、一人一台パソコンを持っていません。

それぞれ異なる場所に出勤しているため、勤怠の管理や書類のやりとりが複雑になりがちです。

出退勤は電話連絡で行っている警備業が多いですが、最近はメールで連絡をとることも増えました。

しかし、電話、メールに関わらず、警備員一人ひとりの出退勤のデータを労務管理側で処理をしていく必要があります。

契約書やシフトなどの書類は自宅に郵送することがほとんどですが、シフト制で勤務している警備員に確認してもらう場合、タイムラグが発生しやすいでしょう。

警備員から労務関係の問い合わせを本部にしたいと思っても、勤務時間が異なることからスムーズに連絡がとれないということもあります。

このように労務管理の業務はアナログなこともあり複雑で、警備業に起こる大きな課題の一つとなっています。

従業員の高齢化

警備業に起こる4つ目の大きな課題は「従業員の高齢化」です。

少子高齢化が進む中、労働人口の減少が心配されていますが、警備業もそのうちの一つでしょう。

警備業はもともと高齢者の雇用が他の業種より高齢者が30%多いということが、社団法人全国警備業協会の「高齢者雇用推進ガイドライン」に記載されています。

後述しますが、労働環境が悪いと思われがちなので若手が避けるということもあり、従業員の高齢化が進んでいるのも事実です。

従業員の高齢化が進み、若い世代の雇用が進まないことは警備業で起きる大きな課題の一つとなっています。

労働環境の悪さ

警備業に起こる5つ目の大きな課題は「労働環境の悪さ」です。

一般的な会社員の働き方とは違い、シフトで夜勤や土日の出勤があることは警備業としては当たり前のことですが、労働環境が悪いと受け取られてしまいます。

休憩や仮眠の時間は考慮されていますが、拘束時間が8時間勤務を超える勤務形態が一般的です。

勤務先によっては長時間立ちっぱなしだったり、危険が伴うこともあるでしょう。

また、警備先によって危険物や高価なものを警備する場合もあります。

そういった警備先の場合は常に緊張感があり、プレッシャーを感じることもあるでしょう。

これらのことから、警備業という特徴から一概に労働環境が悪いわけではありませんが、新しく警備業に就こうと考える人が少ない原因といえます。

そのため、慢性的な人材不足が解消されず、シフトの融通がきかなかったり、従業員の高齢化が進み若い人が働き辛かったりすることで、ますます労働環境が悪化していくことが考えられるでしょう。

警備業の課題解決方法

警備業における大きな課題は、DX(デジタルトランスフォーメーション)や最新の技術を取り入れたりと新しくすることで解決できる可能性があります。

具体的に課題はどのようにすれば解決できるのか、見ていきましょう。

AI・ロボットの活用

警備業における人材不足の課題は、AI・ロボットの活用で解決することができるでしょう。

AI・ロボットの導入を業界が積極的に取り入れることで、人材不足の課題を解決できます。

また、人ではカバーできない場所の警備を強化できるようになるでしょう。

AI・ロボットであれば、24時間常に警備し続けることができます。

人には体力的な問題や、人が交代するタイミングに発生する隙もないのでミスをするということがありません。

しかし実際にトラブルが起きた時の解決をAI・ロボットで行うことは難しいでしょう。

あくまで監視とトラブルの察知という点での活用になります。

また、AI・ロボットは破壊されてしまったり、盗まれてしまうといった懸念点もあります。

また大規模停電や災害で電力供給がストップした場合、全く機能しなくなってしまう可能性もあるでしょう。

そのため、AI・ロボットの活用は警備業の人材不足という課題解決に向けて活用できますが、警備員の配置は少なからず必要です。

求人露出を増やす

人材不足や警備員の高齢化という課題を解消するためには、求人露出を増やして新しく雇用を増やすことが最も重要です。

しかし、求人露出を増やせば増やすほどコストはかかります。

そして警備業の求人ということしかわからない求人票では、露出を増やしたところで今までと何も変わらないでしょう。

どのような場所の警備を行う業務であるか、どのような勤務形態なのかしっかりと記載することが大切です。

例えば、ビルの出入りの監視の仕事なら体力は使いません。

天候の影響を受けない職場であるとか、空調の効いた場所で行う業務と記載するだけで、求職者からの印象は変わるでしょう。

また、シフトの融通がきく場合はそれも記載しておけば求職者に安心感を与えることができます。

若い人材を雇用したい場合は、既に勤務している若い人の生の声を載せて良い印象を与えたり、未経験可やサポート制度があることを記載しましょう。

今までと求人票の書き方を変更するだけで、求人における課題は解決する可能性があります。

環境・制度の見直し

警備業において、環境・制度を見直すことも課題解決においては重要です。

例えば長時間勤務や土日勤務を懸念している人にとって、人員が増えれば勤務形態が見直されたり、配置される人数が増えれば警備員一人ひとりのプレッシャーも減るでしょう。

また、給料の見直しや持っている資格に対しての手当の見直しも検討する必要があります。

警備業の給料は一般的な水準より低いとされています。

夜勤や危険が伴う可能性のある業務はそれに見合った給料であれば、警備業を希望する人も増えるかもしれません。

コストが増えてしまうので簡単に変えることはできないですが、少しずつ見直す必要がありそうです。

警備業向けシステムの導入

警備業における労務管理の業務は多岐に渡り、その上アナログ作業であることは前途しました。

DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進をし、課題を解決するために一番に見直すのは警備業向けのシステムを導入して、労務管理のアナログ作業から脱却することです。

労務管理向けのシステムはさまざまありますが、警備業特有のシフトの組み方や警備員の配置、管理、出退勤の管理、契約書の締結や給料の支払いや計算方法に対応している必要があります。

一般的な企業に向けた労務管理のシステムでは、警備業の労務管理業務の課題解決は難しいでしょう。

警備業の労務管理業務の課題解決には警備業向けのシステムを導入してください。

警備業の課題解決なら GUARD EXPRESS

警備業における課題を解決するなら、警備業のソリューション&コンサルティングサービスの「GUARD EXPRESS」をご利用ください。

「GUARD EXPRESS」は警備業向けのオールインワンシステムです。

このシステムが一つあれば、警備業の労務管理の業務でおきている複雑でアナログな作業を解決することができます。

他にも警備員の配置やシフト作成・管理だけでなく、受注から会計システムまでワンストップで管理できます。

リリース後は10,000点を超える機能拡張を行い、警備業の変化とともに常に品質を向上し続けてる警備業の課題解決に必要なシステムです。

「GUARD EXPRESS」は業務基幹パッケージですが、警備会社それぞれのパーソナル対応を有償で行っています。

警備業向け専門のプロとして、要望のヒアリングからプログラムの改修まで提案しているので、システムの導入が初めてでも安心して利用が可能です。

クラウド型サービスのため、法改正の際も自動ですばやく対応し、いつでも現行の法令にのっとった労務管理が行えます。

警備員向けのアプリ「GUARD EXPRESS NEO」では、警備員の出退勤の報告がアプリ上で完了するので、労務管理スタッフの手間を減らすことができるでしょう。

他にもシフト確認やスケジュール申請もアプリから簡単に行えたり、電子発行した給与・賞与明細をアプリ上で確認することも可能です。

警備会社特有の給料前払いにも対応しています。

手渡しの現金払いと変わらないスピード感で前払いの給与を受け取ることができるため、こういった点を求人票でアピールすれば他社との差別化にもなるでしょう。

警備先企業ともクラウドでやりとりができるため、「GUARD EXPRESS」一つあれば、労務管理における業務はDX化することができます。

労務管理の業務が簡素化し、スムーズに行えるようになれば警備業における課題がいくつも解決することが期待できるでしょう。

まとめ

警備業における課題解決は、警備業全体で解決する必要があるものも多くあります。

しかしそれは難しいので、まずは自社における課題から解決していきましょう。

DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進が企業に求められている今、労務管理の複雑でアナログな業務を見直すことがおすすめです。

まずは警備業向けのシステムを導入して課題解決を早急に進めてはいかがでしょうか。